
サーバーとドメインって何?
この記事では、このような疑問にお答えします。
- サーバーとドメインについて
- ドメインの種類
- ドメインの決め方
作ったサイトを色々な人に見てもらうためには、Webサイトをインターネット上に公開する必要があります。
そのために欠かせないのが、「サーバー」と「ドメイン」です。
苦手意識を持つ方が多いですが、実際は使っていくうちに自然と慣れていくもの。あまり構えすぎなくても大丈夫です。
ただし、Web制作の仕事で案件を受ける場合は、お客様が契約したサーバーやドメインを扱うことになります。うっかりミスが大きなトラブルにつながることもあるので、基本的な知識はとても大切です。
まずは、図を見ながら仕組みをイメージできるようにしましょう!



医療事務からいきなりWeb制作フリーランスになった私が解説します!
サーバーとドメイン
Webサイト、サーバー、ドメインの関係性を理解するために、よく
- Webサイト=家
- サーバー=土地
- ドメイン=住所
で例えられます。


用語 | イメージ | 解説 |
---|---|---|
Webサイト | 家 | 文字や画像といった材料でサイトという「家」を立てるイメージ。 |
サーバー | 土地 | 家を建てるための場所(データを置くところ) |
ドメイン | 住所 | その家を探しに来るときの目印(URL) |



図で見るとイメージしやすいね。
では、サーバーとドメインそれぞれに、どんな役割があるのか見てみましょう。
サーバー
サーバーはサイトを置く「土地」に例えられます。
サーバーは、Webサイトなどのデータを保管する役割を担っています。自身が作ったサイト「置き場」のようなものです。
サーバーは24時間動いていて、あなたのWebサイトを見たい人にページのデータを提供してくれます。
文字や画像、動画などのファイルが保存されていて、ユーザーがWebサイトにアクセスすると、サーバーはそのデータをユーザーのブラウザ(検索画面)に送信します。
レンタルサーバーとは、サーバー会社が用意しているサーバー(データの置き場)を、月額や年額で借りて使えるサービスのことです。
などが有名です。
ドメイン
ドメインは、インターネット上での「住所」のようなものです。
具体的には、ウェブサイトにアクセスするためのURLの一部(例: example.com)を指します。
インターネットの世界では、すべてのコンピュータやウェブサイトには数字の列で構成されたIPアドレス(例: 192.168.0.1)というものがあります。
しかし、IPアドレスは人間にとって覚えにくいため、その代わりに分かりやすい「名前」を付けているのがドメインです。ドメインは、IPアドレスを人間にわかりやすくした「サイトの名前」です。



「ドメイン=URL」ってことかな?



URLは全体で、ドメインはURLの一部です。


「URL」はサイトURL全体のことを指して、
「ドメイン」はサイトURLの「〇〇.com」や「△△.jp」のところを指します。
ドメインも細かく見ると、
- セカンドレベルドメイン(「.com」などの直前)
- トップレベルドメイン(「.com」など)
に分けられます。
ドメインの決め方



そういえば、ドメインってどうやって決めているの?



基本的に自由に決められます。
ドメインにも種類があり、サーバー契約時に割り当てられる無料の初期ドメインなどもあります。しかし、般的にWebサイト公開で必要なのは、「独自ドメイン」と呼ばれる有料のドメインです。
初期ドメインと独自ドメイン
項目 | 初期ドメイン | 独自ドメイン |
---|---|---|
定義 | ウェブホスティングサービスやプラットフォームが無料で提供するドメイン | 自分で購入・登録するカスタムドメイン |
例 | example..xsrv.jp | example.com |
取得方法 | ホスティング契約時に自動付与 | ドメイン登録業者で購入 |
費用 | 無料 | 有料(年額数百円〜数千円、ドメインによる) |
所有権 | プラットフォームが管理 | 購入者が所有、管理可能 |
用途 | テストサイト、短期利用 | ブログ、ビジネスサイト |
初期ドメインは所有権がサーバー側にあったり、そもそもこれから作ろうとしているサイトの名前と無関係な文字列であったりするので、「基本的に使わない」と覚えておきましょう。
よって、ここからは、独自ドメインの決め方を解説してきます。
ドメインを決める際のポイント
ドメインは、SNSのアカウント名のように気軽に変えられないので注意しましょう。
そのサイトの住所を表す“世界で一つの文字列”で、早い者勝ちとなっています。
よって、以下の点に注意して慎重に選びましょう。
ポイント | 解説 |
---|---|
サイトの内容を表すもの | 意味のない文字列でなく、英数字を使ってサイトの名前や内容を表すものにしましょう。 |
長くないもの | 分かりやすさを重視するためには、なるべく短いことが重要です。 会社名や付けたいサイトの名前が長すぎる場合は、単語を短縮したりして工夫しましょう。 |
覚えやすいもの | 長さだけでなく、覚えやすさも意識しましょう。 英単語とローマ字での記載に迷ったら、馴染のある方を使いましょう。 |
例えば、「Exsample株式会社のホームページ」のドメインを決めるとしましょう。
会社名をそのままローマ字にして、「exsample-kabushiki-gaisya-hp.com」などと付けると長すぎます。よって、“株式会社”などは省略して「exsample.com」などと短くすると良いでしょう。
また、ドメインは英数字で表すため、英単語で表現するかローマ字で表現するかで迷う場合も出てくるかも知れません。
その場合は、文字を見た時にイメージが思い浮かぶ方を採用しましょう。
例えば、「ringo」と「apple」ではappleの方がパッと見で「リンゴ」が思い浮かぶと思います。
反対に、「hoken」と「insurance」ではhokenの方がパッと見で「保険」が思い浮かぶのではないでしょうか?
明確な正解はありませんが、この辺を意識していただくと、わかりやすいドメイン決定ができます。
トップレベルドメインの決め方



トップレベルドメインに種類があるのは知っていますか?



トップレベルドメインって、「.com」とか「.jp」のことだよね?
あとは、「.net」とか聞いたことがあるかな。
トップレベルドメインは、実は非常にたくさんあります。(なんと1,000種類以上!)
しかし、私たち個人のクリエーターが扱うものはそんなに多くありません。
まずは以下の表をご覧ください。
TLD | 概要 | 価格帯(1年、税込み) |
---|---|---|
.com | 商業サイト用。最も普及、信頼性・SEOで有利。個人・教育も可。 | 約1,000円~2,000円 |
.net | ネットワーク・IT企業向け。一般用途も可。代替として使用。 | 約1,000円~2,000円 |
.jp | 日本国内用。企業、団体、個人可。信頼性抜群、SEOに有利。 | 約1,000円~3,000円 |
.org | NPOや団体向け。教育・コミュニティも適。信頼性は.comに次ぐ。 | 約1,000円~2,000円 |
.info | 情報提供サイト向け。 | 約1,000円~2,000円 |
.biz | ビジネス用。中小企業向け。信頼性は.comや.jpに劣る。 | 約1,000円~2,000円 |



なんかどれでも良さそうだよね…。



そうですね!
明確な使い分けは意外と難しいんです。
どのトップレベルドメインにしようか迷ったら、まずは「.com」「.net」「.jp」から選ぶのがおすすめです。
これらはよく知られていて信頼感もあり、どんなサイトにも使いやすい定番ドメインです。
実際にドメインが空いているか見てみよう!



「セカンドレベルドメイン(例:example)」と「トップレベルドメイン(例:.com)」の組み合わせで希望のドメインを決めるんだよね!
でも、早い者勝ちって、どうやって調べるの?



実際に検索して見てみましょう!
ドメイン取得サービスのサイトで検索する
ドメインが取得できるサービスサイトはたくさんあり、代表的なものだと
- XServerドメイン
- ムームードメイン
- お名前ドットコム
などがあげられます。



これらのサイト内で、「example.com」など希望のドメインを検索すると、すでに使われているかどうかがすぐ分かります。
Xserverドメインでドメインを検索してみる
では、実験として「XServerドメイン



個人的にXserverドメインのサイトが一番見やすいと思っているので、今回はこちらで検索してみますが、どのサイトでも構いません。
まだ契約などはせず、お金はかからないので気軽に見てください。(検索するだけです。)
「Xserverドメイン」のトップページが開けたら、「取得したいドメイン」の検索のところに、試しに「ouchi-de-work30」と入れてみてください。



「ouchi-de-work30」はこのブログのセカンドレベルドメインです。





検索結果はどのようになると思いますか?



えーと…。
このブログのトップレベルドメインは「.com」だから、「ouchi-de-work30.com」は確実に空いていない!
けど、「.net」や「.jp」なら空いている可能性があるってことかな?



正解です!
「検索する」を押すと、下に結果一覧が出てきます。





ホントだ!
.comだけ「取得できません」ってなってる。



その時点で使用されているものは契約できないので、空いているものを探すことになります。
実際に契約する時は「取得可能です」から選びます。
※「.com」が取得できない場合は、「.net」などで代替します。
まとめ:イメージで捉えながら実際に使用していくと慣れていきます!
サーバーやドメインの話は、少し難しく感じる方も多いかも知れません。
でも、もしあなたがWeb制作を学んでいる途中で「よくわからないな」と思っているなら、それはむしろ強みになります。なぜなら、「専門用語が分かりづらい」と感じるお客様と同じ目線に立てるからです。
その経験を活かせば、お客様にもやさしく丁寧に説明できる制作者になれます。
まずは、自分のサーバーを契約して、実際に触ってみることから始めてみましょう。最初は戸惑っても、少しずつ慣れていけば大丈夫です。
次は、実際のサーバーの契約の仕方を解説します。契約と言っても、無料でお試しができる申し込み手順なので、お気軽にどうぞ!
↓


Q&A
- 例えば、「Xserverドメイン」で希望ドメインが埋まっていた場合、「お名前.com」で検索したら空いているということはありますか?
-
基本的にはありえません。
なぜなら、ドメインの空き状況は世界共通のデータベース(WHOISなど)で管理されているため、
どの会社で検索しても結果は同じになるはずです。 - 例えば、「Xserverドメイン」と「お名前.com」で、希望ドメインの価格が違うことはありますか?
-
はい、値段は取得する会社(レジストラ)によって変わります!
同じドメイン名・同じTLD(たとえば
example.com
)でも、どのサービスを使って取得するかで料金が違うことはあります。



最後まで読んでいただきありがとうございました!